忙しい日々の中、ふと「両親は元気にしているかな」と気になることはありませんか?
私も同じように、遠く離れて暮らす両親の様子が気になり、先日ひとりで訪ねてきました。
高齢の親を訪ねたとき、「どこをチェックすれば良いか分からない」と感じたことはありませんか?
私は看護師としての経験から、以下の3つを意識して見ています。
**「部屋やお台所の様子」「最近の体調や内服薬」「お金まわりの変化」**
これらを意識しておくと、ちょっとした異変にも早く気づくことができます。
看護師歴30年の視点から、少しでも参考になる情報をお届けできればと思います。
私の住む街から実家までは、片道およそ230km。
高速道路を使っても、渋滞や事故があれば4時間半以上かかることもあります。
「もっと近かったら、もっと頻繁に会いに行けるのに」と思うこともありますが、
だからこそ、行ける時にはしっかり様子を見ておきたいーーそんな思いで今回は出かけました。
実家の最寄りのインターを降りると、青い空と白い雲、そして八ヶ岳の山並みが迎えてくれます。
日常とはまったく違う世界がそこにあり、行くたびにほっとする景色が広がっています。

【 この景色を見るたびに、ここに帰ってきたんだなと安心します。】
両親の様子
山間の狭い砂利道をゆっくり進み、ようやく実家に到着。
母は私の帰宅を心待ちにしていて、「まだか、まだか」と道中の運転を心配しながら庭をウロウロしていたそうです。
玄関に車を停めると、母は満面の笑顔で出迎えてくれました。
「忙しいのにありがとう。待ってたよ」と、いつもの温かい言葉をかけてくれます。
父もにこやかに顔を出し、「おー!元気か?」と声をかけてくれました。
久しぶりに会った父の背中は、前よりも少し小さく見えて、「年を重ねたなぁ」と、ちょっと心配になる場面もありましたが、そんなふたりの姿を見ていると、この瞬間だけは、日常の忙しさを忘れてほっとします。
親の様子チェック1(部屋の様子とお台所)
部屋の中を見渡すと、母が丁寧に片付けてくれていて、台所の隅には朝採れのトマトやピーマンがかごに入っていました。
「いつも通りだなぁ」とほっとしつつ、やっぱり気になるのは父と母の体調です。
父は畑の話をしながら、「ほら、これ美味しいから食べてみな」と得意げ。
母は「相変わらず忙しいようだけど、ちゃんと食べてる?」
「今日は沢山食べて、太って帰ってもらうよ。」と笑顔の母。
台所で、忙しく働いています。
採れたての野菜で作ってくれた田舎料理が、テーブルいっぱいに並んでいます。
色とりどりの料理を見ていると、なんだか子どもの頃の思い出がよみがえって、胸があたたかくなりました。

【テーブルの上には、こんな料理が並んでいました。】
採れたて野菜と作りたてのお料理、感謝ですね。
もちろん、お片付けぐらいはお手伝いします(笑)
ポイント1:部屋が片付いているか、食事がきちんと取れているか。
これを確認するだけでも、離れて暮らす家族の安心につながります。
もし「最近、実家に行けてないな…」という方がいたら、ぜひ少しでも顔を見せてあげてください。
小さな変化にも気づけるのは、普段の様子を知っているからこそ。
ぜひ実家に行く際の参考にしてみてくださいね。
親の様子チェック2(最近の体調と内服薬)
今回帰省する数ヶ月前に、父がめまいが酷く経過観察入院をしました。
血圧が高く、症状が落ち着くまでの数日間で内服の変更がありました。
おくすり手帳の確認と、内容を写メして私の携帯に保存。
血圧手帳もこまめに記録されていて、「よし、よし。」と一安心。
薬の残薬も確認すると、欠かさず飲めていました。
母は相変わらず元気そうで、「私は変わりないよ。お父さんのことも気をつけてるからね」と笑顔。
両親ともに、今のところ大きな不調はなく、少しホッとしました。
高齢の親が、急遽入院と連絡が入ると「ドキ!」としますよね。
皆さんも、急な親の入院連絡にハッとした経験はありませんか?
そのとき、すぐに病状や服薬を把握できていましたか?
親の体調や服薬の状況を”具体的に把握しておくこと”は、緊急時にとても大切です。
久しぶりに会ったときこそ、ぜひしっかりチェックしてあげてくださいね。
もしよろしければ、下記を参考に読んでくださいね。
▶親の介護が突然必要に!備えておくべきポイント!【第1話】

●こうして記録を残しておくことで、離れて暮らしていても「いざ」という時に落ち着いて対応でき、家族の安心にもつながりますよ。
親の様子チェック3(お金のトラブル)
高齢のご両親が暮らしていると、悪質な訪問販売や勧誘、ネット契約トラブルなどに巻き込まれていないか、心配になることがあります。
我が家でも、父がネットショッピングを趣味にしているため、これまでに何度か契約トラブルに気づいたことがありました。
実家に帰えると、必ず相談を受ける悩みの種が今回も発覚!
父から「身に覚えのない請求書が毎月来る。どうしよう?」
「えーーーーーまたなの?」とついつい大声を発してしまいました。
実際にあったトラブル
① Amazonプライム
うっかりプライム会員になっていて、毎月クレジットカードから会費が引き落とされていました。
「こんなの入った覚えない!」と相談を受け、解約手続きを一緒に進めました。
② 海外サイトでの買い物
一度は海外サイトを経由した買い物が原因で、知らない間にサブスク費用が発生したこともありました。
③ PCサポート契約
パソコン操作が上手くいかず、サポート会社に相談。
気づかないうちに契約を結んでいて、毎月5,000円が引き落とされていました。
なぜ大変だったのか?
父自身は契約の記憶があいまいで、「どのメールアドレスを使った?」「パスワードは?」と聞いても「覚えてないなぁ……」と答えるばかり。
そのため、解約や確認の手続きにとても時間がかかりました。
私が感じたこと
田舎暮らしで近所にスーパーも少ない父にとって、ネットショッピングは大切な楽しみのひとつ。
それを奪うことはできませんが、 ときどき利用明細を一緒に確認したり、パスワードを記録しておくなど、家族のサポートが必要だと感じました。
今回は、私の携帯のパスワード管理に、父の大切な情報は確認して保存しました。
●ポイント
親世代のネット利用は便利ですが、知らないうちに契約が続いていることがあります。
ぜひ一度、利用明細や契約内容を一緒に見直してあげてくださいね。

まとめ
●実家に帰省した時の観察ポイントを確認しましょう。
家の中がきちんと片付いていて、食事管理ができているかを見ることで、親御さんが普段の生活を自分で維持できているかどうか、早めに気づけます。
もし異変があれば、深刻になる前にサポートを検討できます。
●親御さんの体調の変化を、会話やお薬手帳からチェックしましょう。
服用中の薬や最近の受診状況を知っておくことで、急な体調悪化や救急搬送のときにも、すぐに正確な情報を伝えられます。
離れていても「知っている」という安心が生まれます。
●通帳やクレジットカードの請求明細、公共料金の支払い状況などを一緒に確認しましょう。
小さな請求でも気づかず放置すれば、毎月の無駄な出費につながります。
早めに見直すことで、余計な出費を防ぎ、親御さんの大切なお金を守れます。
50代は子育てが一段落しても、仕事や自分の生活で忙しい方も多いと思います。
それでも、親御さんは年を重ねていきます。
せっかく会いに行くのなら、ぜひ今回ご紹介した3つの視点を意識してみてください。
ちょっとした変化に気づけるようになれば、親御さんも安心されますし、あなた自身も「もっと早く気づけてよかった」と感じることがあるかもしれません。
今回の帰省は1泊2日、あっと言う間の滞在でした。
帰り際に、いつまでも手を振る二人の姿が車のルームミラーに映っていました。
高齢の両親を心配しながらも、「きっと両親のほうがもっと寂しい想いで見送ってくれているんだろうな。」そう思うと、ふと胸が熱くなりました。
次回予告
もうすぐ帰省のシーズンですね。
次回は**帰省時のお土産に人気!両親が喜んでくれた「サロンドロワイヤル」のピーカンナッツチョコレートをお届けします。
帰省時のお土産の参考にしてください。
次回もぜひ、読みに来てくださいね。
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