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こんにちは、看護師歴30年のさくらです。
50代で親の介護が気になり始めた方へ。
親の老いに向き合いながら、自分の暮らしを大切にしたい人に向けたブログです。
これまでの記事では、介護保険の申請方法や流れ、ケアマネジャーさんについてお話してきました。
「要介護になったけれど、どんなサービスがあるの?」「親の支援って、何から始めればいいの?」
介護がはじめての方にとっては、制度やサービスの仕組みがとてもわかりにくく、不安がつきものですよね。
そんな時に頼りになるのが、介護保険で利用できる「介護サービス」。
訪問・通所・短期入所など、状況に応じて選べるサービスが揃っています。
この記事では、介護サービスの基本的な種類と特徴をやさしく解説します。

私は、病院で長年「入退院支援」の相談を受けてきた看護師として、多くのご家族と関わってきました。
その経験を活かし、はじめてでも理解しやすい内容を心がけています。
「親の介護」に向き合うあなたが、安心して第一歩を踏み出せるよう、具体例とともにお届けします。
今日は、介護保険を使って受けれるサービスの中でも、まずは自宅で使える【居宅サービス】を中心に、介護サービスの種類と特徴についてわかりやすくお伝えしますね。
居宅サービスとは?種類や特徴をわかりやすく解説

介護保険で利用できる「居宅サービス」は、要支援・要介護の方が住み慣れた自宅で、できるだけ自立した生活を続けるための支援です。
どんな種類があるのか、一緒に見ていきましょう。
訪問サービス(自宅に来てくれる支援)
- 訪問介護
- 訪問看護
- 訪問リハビリテーション
- 訪問入浴介護
*訪問サービスの詳細は下記の「自宅訪問には誰が来てくれるの?」で詳しくお伝えしますね。
通所サービス(施設に通う支援)
通所介護(デイサービス)
仲間と一緒にお食事・レクリエーション(ゲームや体操など)を楽しむ。
お風呂に入ることもできます。送迎サービスがあります。
通所リハビリテーション(デイケア)
介護老人保健施設や病院などに通い、専門的なリハビリをしっかり受けることがでます。
宿泊サービス
ショートステイ(短期入所生活介護)
介護施設などに数日間泊まり、食事・入浴などを受けられるサービスです。
介護をしている家族が、病気や旅行で家を空ける時、休息を取りたい時などに利用します。
医療型ショートステイ(短期入所療養介護)
医療型ショートステイは、病院や介護老人保健施設など、医療的ケアが可能な施設に、医療的な管理や看護が必要な方が短期間入所できるサービスです。
自宅訪問には誰が来てくれるの?

ここからは、親御さんの家に誰が来てくれて、どんなサービスがあるのか、順番にわかりやすく見ていきましょう。
まずは訪問介護からご紹介します。
訪問介護(ホームヘルパー)
「ヘルパーさん」は自宅の訪問をしてくれて、食事の準備・掃除・入浴介助等日常生活を支援してくれる介護の専門家で、親御さんの強い味方ですね。
訪問看護
看護師さんが家に訪問、 血圧や体温を測定し、体調の変化がないか観察してくれます。 また、内服管理ができているか確認し、必要であれば次回訪問までのお薬を忘れないようにセットしてくれます。
床ずれ処置・人工肛門などの医療処置をしてくれます。
訪問リハビリテーション(PT・OT・ST)
リハビリの専門家は、体が不自由になったり、話す・食べるこが困難になった時、回復を目指し、練習をサポートしてくれます。
理学療法士(PT)
主に歩く、立つ、座るといった体の基本的な動きのリハビリをしてくれます。
作業療法士(OT)
日常生活に必要な細かい動作である、食事をする・着替えをするなど機能回復に向けて、サポートしてくれます。
言語聴覚士(ST)
話すこと、飲み込むことが難しくなった人のリハビリをしてくれます。
訪問入浴介護
親御さんの自宅に看護職員と介護職員が訪問し、専用の簡易浴槽を持ち込んで入浴の介助を行う介護サービスです。

まとめ
介護が必要になったとき、自宅で受けられる「居宅サービス」を理解しておくことは、安心の第一歩です。
居宅サービスには訪問・通所・短期宿泊など、親の体調や希望に合わせて選べるサービスがあり、家での生活を支えてくれます。
たとえば、日中だけ通う「デイサービス」や、短期間の宿泊ができる「ショートステイ」などは、家族の負担を軽くしながら安心できる環境を整える手助けになります。
親の状況をよく把握し、ケアマネジャーと相談しながら最適なサービスを選びましょう。
突然の介護にあわてないためにも、関連する情報は事前にチェックしておくと安心です。
詳しくは、親の介護が突然必要になったときの備えについてまとめた【第1話】も参考にしてください。
▶**親の介護が突然必要に!備えておくべきポイント**【第1話】

👉厚生労働省 介護事情所・生活関連情報検索
(公表されている介護サービスについての最新情報はこちらから確認できます。)
https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/publish/
合わせて読みたい:病院での家族の相談事例

事例紹介(Aさんの家族背景)
80代男性・独居
お子さん50代半ば、娘さん二人ですがお仕事が忙しい様子。
癌の再発で治療目的で入院。

「今日はお一人でお手続ですか?」

「娘は二人だけど、長女は県外に住んでいて、次女は1時間ほどかかる所に住んでてね。」「二人とも忙しくて、自分のことは自分で。」「一人暮らしで、全て自分でやってるよ。」

「介護保険証はお持ちです?」

「この病気で手術した後、介護保険の申請手続をして要支援2。」
「今のところ、動けるからサービスは利用していないけど、今回の退院後、
困ったら相談に行くよ。」「準備してあるから大丈夫ですよ。」
*急に入院・治療が決まった方でしたが、落ち着いた様子でした。
一方Bさん・・・・・

事例紹介(Bさんの家族背景)
70代独居 長女さんが一人、同県内に在住。
Bさんの自宅から1時間の距離にお住まい。
持病が徐々に悪化し、歩くのも大変そうな様子で長女さんと入院手続きに来られる。

「明日から急遽入院ですが、大丈夫ですか?かなり体調が悪そうですが。」

「先月から体調が悪くて、ご飯が食べれないし息切れもひどい。」

「今日、入院するように言われたけど、父がどうしても入院の準備をしてから
明日入院と言うので」
「普段は一人で生活していて、私は1時間ぐらいの距離に住んでいます。」
「肝硬変でお腹に水が溜まってるようで、歩くのも辛いようです。」

「介護保険証はお持ちですか?」

「こんなに状態が悪いとも思わず、何もしてなくて、退院後の生活が心配です」
「一人で生活できますか?」「どこに相談に行けばいいですか?」
急な入院で、ご家族が困惑している様子が伺えますね。
Bさんのような状況は、実は特別なケースではありません。
大切なのは、“何も起きていない今”から親の暮らしに目を向けておくこと。
いざという時に慌てずに行動できる力をつけるためには、普段から親御さんの暮らしぶりや体調に気を配り、「何かあった時に誰に相談するか」を知っておくことが大切です。
これからも、あなたとご家族が安心して暮らせるように、一緒に考えていきましょう。
●参考にさせてもらっている本のご紹介
私がブログを書くにあたり参考にしているのが、こちらの本です。
介護保険制度やサービスの種類などを、介護の現場目線でわかりやすくまとめてくれていて、とても心強い一冊です。
「もしものとき」に備えたい方におすすめします。
次回予告
●次回は**「初心者でも安心!」介護サービスの種類と選び方②**
地域密着型サービスの特徴と活用法をわかりやすくお届けします。
介護保険のサービスを上手に選ぶヒントになるので、ぜひチェックしてみてください!
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